綜合療法 胃腸

綜合療法 “胃腸”の考え方

知っておきたい胃腸のメカニズム

胃腸の不調は万病の元。胃腸が正常に動いているかどうかが、私たちの健康を左右するといっても過言ではありません。私たちの栄養源である食物は、口から食道を通って胃へ。そして十二指腸、空腸、回腸などの小腸から、大腸の結腸、直腸へと運ばれていくのです。この間に消化、吸収が行われ、栄養分は血液を通して全身へ。
水分を吸収された不要物は、便として体外へ排泄されます。このように胃腸のメカニズムがスムーズに機能しているかどうかが、私たちの健康に大きく関わってくるのです。

胃腸はとてもデリケートな器官

胃は、胃液(胃酸、ペプシン、粘液の総称)を分泌します。胃酸や消化酵素のペプシンは食物をドロドロのお粥状に消化し、粘液は胃の内面の細胞を覆い、酸や酵素で損傷しないように保護しています。
しかし、ストレスがたまったり心が興奮すると、胃酸の分泌が高まり、粘膜層を荒らします。軽いうちは胃炎、酷くなると胃潰瘍も引き起こします。胃は自律神経の支配を受けているのでとてもデリケートです。

大腸とその働き

大腸とその働き

大腸は、消化・吸収が終わりドロドロになった食物のカスから水分を吸収して、便を作る働きがあります。便は下行結腸から直腸を経て肛門へと運ばれ体外へ排泄されるのです。

便秘の原因

  1. 食べ物によるもの
    肉類が多い、食べすぎなどが原因で消化不良を起こしている。また糖分の取りすぎで腸がたるみ、働きが鈍って便が出にくくなっているケースが考えられます。
  2. 精神的ストレスによるもの
    神経緊張(悩み、不安、悲しみ等)などが続いたり、またトイレに行くことを我慢して癖になるケースも考えられます。
  3. 運動、体のゆがみからくるもの
    運動不足のため腸の働きが弱くなっている。また腰骨が捻れ、前後に背骨が曲がっているため屈曲部の関節から出ている神経が働かない。ケースも考えられます。

便秘を克服するためには

  1. 食事に気をつけましょう。規則正しく食事を摂り、腹八分目を心がけましょう。また肉食、糖分、塩分を控えめにし、繊維質と粘液質に富む野菜、根菜類、豆類を多くとることを心がけましょう。
  2. 歩いたり、足の体操をして足の力をつける、また姿勢を正しくしましょう。
  3. 深呼吸で腹力をつけます。また深呼吸をしながら下腹部をぐっとおします。
  4. 心を明朗に、感謝の気持ちを大切にしましょう。
  5. 定期的な排便の習慣をつけましょう。そのためにいつも同じ時間にトイレに行くことをお勧めします。
  6. 胃腸薬を服用する際には、自分の症状に適した薬を選択し、消化・吸収・排泄を本来の調子に近づけて自然なお通じを目指しましょう。